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ラグビーだけじゃない サッカー、バスケ、車いすスポーツ…進化する聖地 - 産経ニュース

 ラグビーの聖地として親しまれる、東大阪市花園ラグビー場(大阪府)を含む花園中央公園が今後数年をかけて、リニューアルしていく。ラグビーだけではない。サッカーやバスケット、車いすスポーツなどさまざまなスポーツを楽しめる場として整備。カフェやバーベキュー施設など新たな集客の仕組みも用いて、年間来訪客を今の3・3倍に当たる200万人に引き上げる計画だ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で工期の遅れなども懸念されるが、聖地は前へ進む。 (西川博明)

日本初…車いす専用グラウンド

 今月5日、日本初となる車いすスポーツ用(ウィルチェア)の野外専用グラウンド「東大阪市立ウィルチェアスポーツコート」が花園ラグビー場の隣に完成した。障害の有無にかかわらず、子供からお年寄りまで幅広い世代に車いすを使ったスポーツに親しんでもらうのが狙いだ。

 完成を祝う式典には、元ソフトボール日本代表で、日本車椅子ソフトボール協会(東京)理事長を務める高山樹里さんが、五輪メダリストの元チームメートとともに駆けつけた。

東大阪市花園ラグビー場のスタジアムツアー。ラグビーワールドカップ(W杯)も行われた天然芝の“聖地”を見学できる=大阪府東大阪市(西川博明撮影)
東大阪市花園ラグビー場のスタジアムツアー。ラグビーワールドカップ(W杯)も行われた天然芝の“聖地”を見学できる=大阪府東大阪市(西川博明撮影)
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 「すばらしい施設。国際大会を開いて、ウィルチェアスポーツの聖地になってほしいし、今後は代表合宿などでも活用させてほしい」

 高山さんは選手引退後、車いす競技の魅力を知り、普及活動を進めている。この日も、車いすソフト初体験となる元チームメートや東大阪の小学生らを指導した。一般的なソフトボール競技に比べ、使用するボールは表面が軟らかく、二回りほど大きい。グラブを基本的に使わず、車いすの操作が勝負のカギを握る。コートはソフト以外にもラグビーやテニス、バスケットボールなどの車いす競技で使うことができる。「スポーツは楽しくやるのが大事。ここ(花園)が車いすスポーツ普及の第一歩になれば」と期待した。

 東大阪市側にも、ラグビーの聖地に続く「車いすスポーツの聖地」にという考えがあり、「国内外からの来訪者が増え、まちの活性化につながれば」(市幹部)と未来予想図を描く。

 東大阪市は花園中央公園エリアの指定管理者を昨年秋、募集した。新たなにぎわい創出を期待してのことだ。日本代表が活躍した昨年のラグビーワールドカップ(W杯)の会場にもなったラグビーの聖地ではあるものの、訪れた人たちからは「飲食ができたり、休憩するスペースがない」という指摘も寄せられていた。

 指定管理者に選ばれたのは、地元、東大阪市を中心にスポーツ施設運営などを手掛ける老舗企業「HOS」や、日本フットボールリーグ(JFL)所属の「FC大阪」(同市)などが作る企業連合体。

車いすソフトボールの試合を楽しむ健常者ら=大阪府東大阪市の市立ウィルチェアスポーツコート(西川博明撮影)
車いすソフトボールの試合を楽しむ健常者ら=大阪府東大阪市の市立ウィルチェアスポーツコート(西川博明撮影)
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 計画では令和3年を目標に、ラグビー場内にカフェやスポーツバー、eスポーツ(対戦型ゲーム)を楽しめる飲食店舗を整備して利用者を増やしたい考えだ。また、公園内の一角には4年春を目標に、公園来訪者らが地元・東大阪の食品を買ったり、飲食を楽しんだりできる「ファミリーガーデン」を開設。公園内でスポーツやジョギングを楽しむ人たちが着替えなどを行えるランニングステーションも併設する予定としている。このほか、多目的芝生広場の一角に、バスケットゴールを設けるほか、遊具広場近くにバーベキューを楽しめる「アクティブガーデン」を整備する。

 ただ、計画には、新型コロナウイルス感染拡大の影響も少しずつ出始めている。HOSの担当者は「整備計画に遅れが生じる可能性もある」と話す。工期の遅れや、資金調達への懸念もあるからだ。FC大阪の疋田晴巳社長も「コロナで資金集めに苦労する現状」と明かすが、それでも、「改修への前進は変わらない」と東奔西走する。

サッカーの聖地に?

 昭和4年、日本初のラグビー専用スタジアムとして開場した歴史を誇り、冬の全国高校ラグビーフットボール大会の会場として長年親しまれてきた、公園の中核施設である花園ラグビー場にも改革のメスが入る。今年10月から運営委託を受けたHOSなどは、来訪客が少ない閑散期にも集客を図ろうと、新たな収益策に取り組んでいる。

 例えば、ラグビー公式戦などのイベントがない日に、団体客が事前予約制(有料)で場内を見学できる「スタジアムツアー」を新企画。昨年のW杯の遺産を生かし、一般客は立ち入りできない場である世界の強豪選手らが使った選手控室やロッカー、上層階のVIPルームなどを見物できるようにした。ラグビーミュージアムも11月にリニューアルし、昨年のW杯関連の展示を追加している。

 一方、指定管理の企業連合体に入る、サッカーチーム「FC大阪」は、将来的なJリーグ参入を狙うため、ホームスタジアムである花園ラグビー場第2グラウンドに数千人規模の観客席を設ける改修計画を担当している。

 10月に東大阪市を来訪したJリーグの村井満チェアマンは「英国のように、ラグビーとサッカーの両方が楽しめる場は日本で貴重な存在になる」と指摘する。

 朝から晩までスポーツ三昧。「一日楽しめるような場」へ、花園は進化できるのか。今後に注目が集まる。

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December 10, 2020 at 08:30AM
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