Search

スポーツの日 多様な価値に目を向けて - 西日本新聞

 きょう24日は本来なら、東京五輪の開幕日だった。新型コロナウイルスの世界的感染拡大で1年延期となり、国内の五輪・パラリンピックの盛り上がりに水を差された感は否めない。

 コロナ禍によってプロ、アマチュアを問わずスポーツが日常から消えた。多くの人がどこか物足りない日々を過ごしたのではないだろうか。6月以降、プロスポーツが徐々に再開し、単なる娯楽にとどまらず、社会に活力を与えてくれる存在であることに改めて気付かされた。

 きょうの「スポーツの日」は国民の祝日に関する法律を改正して10月第2月曜の「体育の日」を変更し、今年に限って五輪開幕に合わせて移した。

 その意義を「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」とうたう。教育主眼の「体育」から、多様な価値を包摂する「スポーツ」への転換を象徴する意味もある。

 きょうは、その多様な価値について考えを深めたい。

 スポーツをする習慣が心身の健康を保つのに役立つことは論をまたない。本格的な競技に限らず、ウオーキングなども立派なスポーツであり、多くの人が取り組んでいることだろう。

 家族や地域の仲間がスポーツを通して汗を流すこともある。豊かな生活の一助となり、コミュニティーの潤滑油ともなる。地域間や国際的な交流に広がる例もあるだろう。その人々を結びつける力は計り知れない。

 地域経済にも大きく貢献している。例えばプロ野球、福岡ソフトバンクの本拠地ペイペイドーム(福岡市)は毎年、200万人超の観客動員数を誇る。商業・娯楽施設も併設し、野球以外の人出を集める。

 サッカーJリーグのV・ファーレン長崎の親会社ジャパネットホールディングス(長崎県佐世保市)は長崎市中心部にスタジアムとアリーナ、商業施設・ホテルが一体となった「長崎スタジアムシティ」構想を進める。多くの人を呼び込む拠点を目指す計画で、地方創生につながる試みとも言えないだろうか。

 こうしたスポーツの産業化は国も有望な成長市場として位置付けている。そこまで構えなくとも、私たちが身近でスポーツの多様な価値を生かすことで日々の暮らしは潤い、社会全体にプラスをもたらすはずだ。

 東京五輪・パラは来年、どのようになるのか予断を許さないが、アスリートにとって最高の舞台となるよう万全の準備と対策を進めるしかない。正々堂々と競技に全力を尽くした後で互いをたたえ合う姿が、スポーツの原点を再確認する場となることを期待したい。

Let's block ads! (Why?)



"スポーツ" - Google ニュース
July 24, 2020 at 08:43AM
https://ift.tt/2Bu7wA4

スポーツの日 多様な価値に目を向けて - 西日本新聞
"スポーツ" - Google ニュース
https://ift.tt/2CNiCNr
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

Bagikan Berita Ini

0 Response to "スポーツの日 多様な価値に目を向けて - 西日本新聞"

Post a Comment

Powered by Blogger.