2020年07月11日08時00分
◇区別していたノムさん
「それでは専門家の意見を聞いてみましょう」―。テレビの報道番組をはじめ、世はコメンテーターが全盛だ。その道の権威の発言を添えれば、より真実味が出るのか、伝える側の保険なのか。いずれにしても、専門家の言葉が物事の理解と興味を深め、スポーツではファンや底辺を拡大する重要な役回りであることは間違いない。
プロ野球では、「野球解説者」の肩書きを持つ人が少なからずいる。ほとんどがプレー経験のあるOBで、自身の経験を交えて試合内容を分析しながら分かりやすく語るのが仕事。現役時代の実績以上に、いかに分かりやすく表現できるかという話術のうまさが求められる。解説者は、プロ野球選手の「セカンドキャリアの受け皿としてもなくてはならないポジション」(日本野球機構関係者)でもある。
一部の新聞、テレビなどでは「解説者」ではなく「評論家」と称することがあるが、両者は明確に区別されるという意見もある。名選手であり、引退後にバッテリーの配球を示した「ノムラスコープ」を導入するなどユニークなアプローチを見せた野村克也さんは、「解説者」と呼ばれることを好んだ。
ヤクルト、阪神、楽天の監督時代には「解説は状況を正確につかみ、本質を理解していないとできない。評論家は、ただ好き勝手に切り捨てるだけでいい」と言い、グラウンドに来てあいさつもなく主観を中心にコメントするOBたちをよく皮肉った。もちろん、確かな知識をベースに、鋭い批評をする評論家もいることはいるが。
個人の意見が自由に発信できるネット時代は、評論へのハードルが低くなった。だからこそ、質の高い専門家ならではの含蓄に富んだコメントが求められる。「解説家」や「評論家」と称する人にとっては、薄っぺらな知見だけでは通用しないプラスアルファを求められる厳しい時代となっている。(時事通信社・小島輝久)
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July 11, 2020 at 06:00AM
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「解説者」と「評論家」【スポーツの言葉考】(16) - 時事通信ニュース
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