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練習記事の「着氷」は「成功」か? 【スポーツの言葉考】(11) - 時事通信ニュース

2020年06月24日08時00分

全日本選手権の公式練習で調整する羽生結弦=2019年12月19日、東京・国立代々木競技場

全日本選手権の公式練習で調整する羽生結弦=2019年12月19日、東京・国立代々木競技場

◇ジャンプは全て着氷する

【特集】スポーツの言葉考


 フィギュアスケート人気が高まるにつれて、試合だけでなく練習も報じるようになった。見出しになるのはジャンプ。4回転やトリプルアクセル(3回転半)が何本決まったかを伝えるため「着氷」という言葉が多用されるようになった。

 安藤美姫が女子で初めて4回転サルコーを決めた頃から練習を報じるようになったとされ、3回転半を引っ提げた浅田真央、複数の4回転争いの中で五輪を連覇した羽生結弦の時代は逐一伝えている。試合では採点表を見れば成功したかどうかが分かるが、練習ではそうはいかない。

 正確に踏み切って、転倒せず、片足できれいに氷に降りて、4分の1回転以上不足せず、出来栄え点(GOE)を減点されないジャンプが成功とされる。ジャンプは踏み切って0コンマ何秒で降りてくる。転倒、両足着氷、ステップアウト、オーバーターンなどは見て分かるが、回転不足かどうかの微妙なラインを肉眼で見極めるのは容易ではない。

 「『着氷』と書けば間違いじゃないだろう」と言い聞かせたことは幾度となくある。辞書にも「着氷」は「スケートでジャンプをした後に氷面に降り立つこと」とある。

 だが、フィギュア関係者によると「全てのジャンプは着氷する。われわれは着氷という言葉で成功したとは言わない」。テクニカルパネルが試合で回転不足と判定する際はスロー再生で確認するが、「スローで見なくてもほぼ分かっている」という。

 「着氷」という言葉でジャンプの厳密な成否をぼかすのは、本番へ向けてファンに無用の予断を与えることになりかねない。羽生が練習で前人未到のクワッドアクセル(4回転半)をきわどい回転で降りる時までに、記者が目を鍛えるか、別の言葉を考えるか-。(時事通信社・和田隆文)

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June 24, 2020 at 06:04AM
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