ないよりはマシだけれど……
例えば山梨県(中央道)の場合、一宮御坂IC-甲府昭和IC間(16.9km)の通勤パスを買ったとしよう。その場合、事前に10回分の料金6200円を支払って、20回分使えることになる。ただし、1回も利用しなくても、買った分は支払わなければならない。
片道310円、往復620円というのは、決して安い金額ではない。それだけあれば、ぎりぎりランチ代だって出る。もっと短くて安い区間もあるが、時間短縮効果はほんのわずかになる。利用するドライバーは、勤務先が経費で出してくれるとか、金銭的に余裕があるとか、かなり限られるだろう。
そもそも地方部では、通勤に高速道路を利用する習慣は「ない」と言っていい。今回の社会実験のモニター数も、各県先着順で500人(石川県のみ1000人)と非常に限られる。
この制度、ないよりはあったほうがいいが、全国展開後も、利用できる人はそれなりに限られるだろう。「それなり」でも一般道の混雑緩和効果はあるはずなので、利用しないドライバーにもメリットはあるが、事前購入制なのに平日朝夕割引と同じ最大50%割引という点は、かなり物足りない。
全部とは言わないが、交通容量に余裕のある区間は、70%引きくらいにしたらどうなのか。もともと地方の高速道路は、毎日利用するにはコスパが悪すぎる。7割引きくらいにすれば、それなりにインパクトのある制度になるはずだ。全国展開の際は再考を求めたい。
(文=清水草一/写真=NEXCO東日本/編集=藤沢 勝)
拡大 |
from "割引" - Google ニュース https://ift.tt/WwARacX
via IFTTT
Bagikan Berita Ini
0 Response to "高速道路の新たなETC割引制度「通勤パス」って使えそうなのか? - webCG"
Post a Comment