ＪＲ割引をネット集約事前申し込みが必須に不慣れな高齢者ら不満全席指定化の４特急：北海道新聞デジタル - 北海道新聞

　ＪＲ北海道は、来年３月１６日のダイヤ改正で全席指定席化する四つの主要特急について、従来の割引切符の販売を廃止する。インターネット予約サービス「えきねっと」の割引を拡充し、早期予約を促す。ただ、ネット経由でしか割引を受ける機会がなくなるため、スマホやパソコン操作が不慣れな人にとっては、負担が増す制度変更となりそうだ。

　自由席をやめ全席指定席化する特急は北斗（札幌―函館）、すずらん（同―室蘭・東室蘭）、おおぞら（同―釧路）、とかち（同―帯広）。これらについて往復割引やオプション特急券など従来の割引切符の販売をやめ、割引はえきねっとで購入する方式に統一する。

　これまで自由席を利用してきた乗客は、指定席との料金差額の約５００円分が新たな負担になる。さらに、割引を受けるには必ずネットで事前申し込みが必要で、えきねっとに登録しなければ事実上の値上げになるケースも出てくる。

　例えば現状の札幌―東室蘭間は、自由席で割引切符を組み合わせると最安２６１５円（片道）で乗車できるが、ダイヤ改正後は割引なしの指定席だと５２２０円と約２倍になる。ネット割引を使わない同様のケースでは、札幌―函館、帯広、釧路間でも１８～２５％ほど支払額が増える計算だ。

　四つの特急で自由席と割引切符を廃止するのは、空席を減らして運行効率を高める狙いがある。航空券やホテルの予約では閑散期に価格を下げて客に購入を促す手法が浸透している。ＪＲも利益最大化を図るため同様の仕組みを目指しており、そのためには柔軟な価格設定が可能になるネット予約を使ってもらうことが欠かせないと判断。ダイヤ改正に合わせ、乗車日１３日前の午前１時５０分までにネットで申し込めば適用される「お先にトクだ値」の対象期間を広げるなど、割引制度を拡充。一部特急では割引率を引き上げる。...

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