
東京オリンピックの種目にも採択
スケートボードはかつて、限られた地域だけの遊びだった。1950年代に米国カリフォルニアのサーファーたちの間で人気を博すと、今では世界的にもメジャーなスポーツとなった。誰もが楽しめる、肩肘を張らない精神は、上海やサンパウロ、ヘルシンキ、さらにはアフガニスタンのカブールにまで広がっている。 ギャラリー:南カリフォルニアはスケボー天国だ! 世界中に普及したとはいえ、スケートボードの中心地は、今もなお発祥地である南カリフォルニアだ。「ここは思い描いていた通りの場所だ」と、32歳のプロスケーター、セバスチャン・“セボ”・ウォーカーは語る。 彼は10年以上前にオレゴン州から移り住み、4年間、バンの後部座席で寝泊まりしながら、南カリフォルニアのスケートパークで技術を磨く日々を過ごした。「毎日晴れていて、至るところに素晴らしいスケートボーダーがいる。そして、世界的に知られたライフスタイルが、まさにここにあるんだ」 このスポーツの重要性を認め、若い観客を引きつけたいという思いからか、東京で開かれる次のオリンピックではスケートボードが新たな種目として追加されることになった。男女ともに「ストリート」と「パーク」の2種目がある。ストリートは階段や手すり、縁石などの都市に普通にある構造物を配したコース、パークは傾斜やボウルを備えたコースで行われる。
オリンピックを目指す女子スケーター
ベニスビーチから車で2時間ほど南に下った海辺の町エンシニータスでは、16歳のブライス・ウェットシュタインが、自宅の裏庭に造られた彼女専用のスケートボード練習台で、湾曲した部分を巧みに滑る。 ウェットシュタインはどこにでもいるティーンエージャーだ。クスクスとよく笑い、舌足らずで、少しぎこちない。しかし海の上であれ、コンクリート上であれ、いったんボードに乗れば無敵になる。彼女は5歳からサーフィンとスケートボードを始め、8歳になる頃には両方の競技に参加していた。どちらか一方に絞れなかったのだ。しかし3年ほど前に、波に乗っていると、スケートボードに乗っているときほど、自らの創造性を発揮できないと気づいた。 彼女は2019年に「パーク」部門の全米女子チャンピオンになり注目を集めたが、スケートボードは創生期から男子のスポーツだった。それは女子にとって試練でありチャンスでもある。 「男子の場合は、才能あるスケーターが掃いて捨てるほどいます。のし上がり、注目を勝ち取ることは、どの選手にとっても難しいのです」と、ウェットシュタインの代理人であるユーリン・オリバーは言う。「一方、女子の場合は、提供されるスポンサー料や大会賞金がとても少なく、何とかかき集めなければなりません」 オリバーによれば、スケートボードをフルタイムの仕事にしていると言える女性は、米国に10人ほどしかいない。スポンサー収入で裕福に暮らしている女子選手など皆無だ。ウェットシュタインは、まだ学校に通っている。彼女の一番の関心事はスケートボードで食べていけるかではなく、大会を転戦する間に、出席日数不足で退学にならないかということだ。 彼女はオリンピックに出たいと願っている。ボードに乗って宙を飛ぶのがカリフォルニアっ子の究極の空想だとするなら、オリンピックの表彰台で国歌を聞くのは、別次元の夢なのだ。
文=ロバート・ドレイパー(ジャーナリスト)
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June 04, 2020 at 01:09AM
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