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ファン不在の「改名」 【スポーツの言葉考】(5) - 時事通信ニュース

2020年05月30日08時00分

世界卓球選手権横浜大会でプレーするヨルゲン・パーソン(スウェーデン)=2009年5月、横浜アリーナ(EPA=時事)

世界卓球選手権横浜大会でプレーするヨルゲン・パーソン(スウェーデン)=2009年5月、横浜アリーナ(EPA=時事)

◇外国選手名をどう書くか

「ギアを上げる」とどうなる? 【スポーツの言葉考】(4)

 1980年代、某社の記者が「人呼んで七つの名前を持つ女」と書いた選手がいる。米国の競泳選手Meagher。ルーツも含めて日本での表記が議論になり、マーハー、ミーガー、ミーハー、モージャーなど各社まちまちだった。

 外国人の名前をどう書くか。特にスポーツ記事には多いので、初めて登場する選手や馴染みの薄い言語の国の選手は悩む。基本は原音に近い表記だが、常にそれでいいのだろうか。

 かつて卓球にPerssonというスウェーデンの名選手がいて、日本ではパーソンで通っている。ところが2009年世界選手権横浜大会の際、自国開催だからと事前に表記統一を図った日本の報道各社が、ペーションにしてしまった。

 関心のない人にはどちらでもいいが、卓球ファンは別人と誤解しかねない。では変える目的は何だろう。これがスウェーデン語に近いのだというメディアの自己満足か。日本卓球協会、専門誌と時事通信はパーソンで通した。

 他の競技でも、日本リーグで活躍していてファンに馴染みの選手が、五輪では全く違う表記になったことがある。

 原音にこだわるなら、テニスの往年の名選手ボルグはボリーか。逆にエドバーグのように、初めエドベリだったのに英語に近い表記に変わった例もある。身内ながら勝手な業界だと思う。結局、片仮名は日本語。発音記号でも付けない限り解決しないのだから、ファンや読者を第一に考えるべきでは。

 スウェーデンの卓球界には今、別のPerssonがいて、時事通信も若い記者はペーションと書く。ベンチコーチに入っているのはあの「パーソン」だ。(時事通信社・若林哲治)

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May 30, 2020 at 06:05AM
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