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都市間競争時代ー2020年高砂市長選を前に(中)市街地再整備 - 神戸新聞

 任期満了に伴う兵庫県高砂市長選の投開票日(4月5日)が迫る。現職の引退表明で12年ぶりに新しいリーダーが選ばれるが、人口減少など取り巻く状況は厳しい。直面する課題と未来への展望を探った。(若林幹夫)

 2月下旬、高砂市役所南庁舎2階の会議室に、商業施設「アスパ高砂」(同市緑丘2)を共同運営していた市の第三セクターやイオン関連会社の関係者ら6人が並んだ。イオン側による三セク保有床の買収を発表する記者会見。同席した登幸人市長がほっとした表情を浮かべた。

 「第二の西友にさせたくなかった。民間のスピードに役所が間に合った」

 市がイオン側から買収と三セク解散を提案されたのは昨年6月。三セクの経営悪化が背景にあった。半年余りの交渉で三セクの債務を上回る金額での売却がまとまったが、市の出資金5千万円は大半が戻ってこない。議会で異論が上がっても、手続きを急がせた。

 「西友」とは、山陽電鉄高砂駅南側の大型ショッピングセンター「サンモール高砂」で、中核を担っていたスーパー「西友高砂店」。赤字のために2015年末に撤退した。後継スーパーが決まらないまま客足が遠のき、飲食や衣料品などセンター内の専門店も引きずられるように店を閉め、17年に東館と西館、南館の商業部分全体が閉館に追い込まれた。

 南館は既に撤去され、今年2月に東館の解体が始まった。隣接するドラッグストアは営業するが、生鮮食料品をまとめて買える店は近くにはない。西友の常連だったパート女性(65)は「毎日のように自転車で来ていた。今は勤め先の明石市で週2、3回買い物をするけれど不便。車がない高齢者も困っている」と嘆く。

     ◆

 施設は現在、商業開発などを手掛ける「アスクプランニングセンター」(以下アスク、東京都)が管理する。市は2月、旧サンモールと高砂駅に挟まれた一帯周辺の整備基本計画を策定した。策定の際に募った住民意見には、「目玉となる娯楽施設を」「開発事業者の計画の方針を示して」などと旧サンモールの活用を求める意見が目立った。

 同駅は北側にバスロータリーがある市内の交通結節点。市の整備基本計画では、古い商店を新たに建設する再開発ビルへ移転させ、広々とした歩行者空間とし、南側の旧サンモールへは移動しやすい広場を設ける。アスクに対しては、スーパーマーケットやスーパー銭湯など、にぎわい施設の整備を要望した。

 アスクは計画をつくる過程で地元住民や団体が設けたまちづくり協議会に参加。昨年9月には「駅前にふさわしい商業機能を備えた、数百戸単位のマンション計画を進めている」と説明したが、西館上階は42戸の分譲マンション。地権者との協議が必要で、改築の見通しはたっていない。施設は耐震基準を満たさないため、担当者は「そのまま使うことは難しい」とする。

 市は施設の所有や管理、運営に関与していないため、施設の活用は事業者への要望にとどまる。駅南周辺整備を担当する市まちづくり推進室の担当者は「かつては駅前再開発でデパートなどを設けた。今はそんな時代じゃないが、近くに『顔』となる施設がほしい」と期待する。

 市は20年度、再整備事業に向けた用地買収の協議に入るが、事業完了まで10年以上はかかり、事業費は数十億円規模とみられる。同駅周辺の高齢化率は市内でも高く、市全体の人口も減少が続く。先行きが見通せない中、どんな「地域の顔」を描くのか。事業の是非や規模を含めた議論が求められる。

【私はこう思う】 高砂駅前に元気を 移動販売車でカフェを営む男性(41)=高砂市

 臨海部に企業があるけれど、山電高砂駅周辺は単なる通り道になっている。駅前にはせめて日常生活の基盤となるスーパーが必要。元気がないのは寂しい。高砂市の玄関口であってほしい。他の地域からも個性的な店が集まる場所になれば面白い。

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March 15, 2020 at 03:30AM
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