
米国のトランプ政権は新型コロナへの対応失敗による国内の不満とソフトパワー欠損の責任を中国に転嫁している。中国に対して新型コロナ発生源の責任を問うとしながら対中経済・貿易・安保攻勢を強化している。また、欧州と連合して中国に対し6兆ドルという 天文学的な新型コロナ賠償訴訟を準備している。 これに対し中国は100カ国余りの防疫を支援する「コロナシルクロード」を稼動することにより中国の防疫ソフトパワーを高めている。新型コロナウイルスは米中の軍事・経済・技術覇権競争を防疫覇権競争にまで拡大しており、米中間の新冷戦が復活している。 ◇米国に韓国の戦略的価値説得しなくては 地政学的に米国と中国の間に位置した緩衝国の韓国は新型コロナウイルス後に展開される米中覇権競争激化に備える戦略を準備しなければならない。戦略国際問題研究所(CSIS)のマイケル・グリーン専任研究員は、新型コロナウイルス後の米中覇権競争のシナリオとして3種類を提示する。 最初に、米中覇権競争は激しくなるが、米国優位の非対称的G2関係が維持される現状維持シナリオだ。2番目が、多者主義再充電と強化による米国の単一ヘゲモニー復活シナリオだ。3番目が、新型コロナウイルス危機への対応失敗で米国の国際権威が失墜し、東アジアで勢力が萎縮する間に中国が力の空白を埋め地域の勢力均衡を変更する者として登場するシナリオだ。 新型コロナウイルス後に米国のヘゲモニーが維持されたり強化されるという1番目と2番目のシナリオが現実化されることに備え韓国は米国覇権につく便乗戦略とともに、中国リスクを最小化するヘッジ戦略を同時に駆使しなければならない。米中非同調化が激しくなる場合に備えて対中依存度を減らし、中国に集中した投資・貿易をあらかじめ分散させなければならない。 また、米国が在韓米軍の防衛費分担金引き上げのような東アジア覇権維持費用を韓国に転嫁する場合、韓国は米国の唇という戦略的価値を強調する「唇亡歯寒」戦略を通じ最小の費用で米国と米軍を韓国に引き留める戦略を駆使しなければならない。可能性は小さいが中国の地域勢力均衡変更者としての地位が上昇する3番目のシナリオに備え韓国は新北方政策と新南方政策を強化し、中国が国際社会の規範・規則を順守するよう中国周辺国と力を合わせて圧迫する必要がある。
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June 15, 2020 at 11:05AM
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【コラム】激しくなる米中競争…韓国、中国依存減らし貿易分散しなくては(2)(中央日報日本語版) - Yahoo!ニュース
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