Search

川重NACKS、61型BC4隻受注。コスト競争力で市場先導 - 日本海事新聞

 印刷【速報】2020年07月01日デイリー版1面

 川崎重工業の中国合弁造船所、NACKS(南通中遠海運川崎船舶工程)はデンマークの不定期船大手ノルデンから、6万1000重量トン型バルカー4隻を受注した。2022年中に引き渡す。新型コロナウイルス感染拡大で新規の新造商談が激減し、船価の下げ圧力が高まる中、日本品質とコスト競争力を併せ持つNACKSが「新造船市場で日本勢のリーダーになりつつある」(商社関係者)との声が出ている。またノルデンは「今が発注の良い機会」と明言しており、足元が底値とみている可能性が高い。

 ノルデンが6月29日、建造契約の締結を発表した。

 ノルデンのヤン・リンボーCEO(最高経営責任者)は新造発注の背景について「現在の(新造船の)アセット(資産)価格は十分に下落しており、発注する良い機会と捉えている」とコメントした。

 ノルデンは18年以降、バルカー10隻を売船してきたといい、新造船価の下落基調を好機と捉え、船隊の刷新に動いたとみられる。

■潮目変わるか

 「新造船マーケットはバルカーでは特に、コロナ禍で2月初めからこれまで極端に停滞していた。新造船価も昨秋から下げ基調が続いていたが、足元が底値で今後上昇に転じる、と考えるプレーヤーが出てきたことは大きな節目になる」

 商社関係者はノルデンの新造整備の動きをこう評する。

 ノルデンは「世界の新造発注残が少なくなる中、輸送需要の見通しは徐々に通常に戻りつつある。今は資産を購入し、競争力のある船隊を確保する良い時期だ」と指摘。

 その上で、新造整備の目的について「マーケットの変動が激しい中、トレーディングも視野に当社のリターンを最適化するため」としている。

 同社は昨年末時点で、パナマックス、スープラマックス、ハンディサイズの合計で約290隻のバルカーを運航。内訳は基幹船隊(自社船と長期用船)53隻、スポット・短期用船が240隻。

 バルカーの新造商談は昨年、SOX(硫黄酸化物)排出規制の発効を控えた船主が様子見姿勢を崩さず、世界的に停滞。今年に入ってもコロナ禍とドライ市況の低迷により、新規の新造商談がほぼ停止するなど造船所には厳しい状況が続く。

 こうした中、数少ないバルカーの新造案件では「日本の商社もNACKSに話を持ち込むケースが増えている」(同)。

 足元のバルカー新造商談は、極端に少ない案件への中国ヤードの安値提示などもあり、競争が激化。新造船価に下落圧力がかかる中、日本勢としては「コスト競争力の高い日系中国造船所でなければ、マーケットに見合う船価をオファーできなくなってきている」(同)からだ。

 川重の中国合弁造船所はNACKSのほかDACKS(大連中遠海運川崎船舶工程)があり、中国建造船の新造船営業の窓口は、川重もしくはNACKSになる。川重が主契約者となりNACKS、DACKSで建造する場合、船価に若干の手数料が乗るため、NACKSとの直接契約の引き合いが特に増えている模様だ。

Let's block ads! (Why?)



"競争" - Google ニュース
June 30, 2020 at 04:48PM
https://ift.tt/3eQNXjO

川重NACKS、61型BC4隻受注。コスト競争力で市場先導 - 日本海事新聞
"競争" - Google ニュース
https://ift.tt/3a4O6xX
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

Bagikan Berita Ini

0 Response to "川重NACKS、61型BC4隻受注。コスト競争力で市場先導 - 日本海事新聞"

Post a Comment

Powered by Blogger.