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新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、船主間で船員の獲得競争が激化する可能性が浮上している。世界的な移動制限で船員交代が難しくなる中、船主は乗船期間の延長でしのいできた。だが、船員の疲労などを考慮すれば、乗せ続けるのにも限度があり、日増しに交代需要は高まっている。最大船員供給国フィリピンは現在ロックダウン(都市封鎖)中。解除時期が確定すれば、日本商船隊にとって船員依存度の最も高いフィリピン人の取り合いが起こり得る。ある船主は競争激化による船員費高騰を警戒し、「秩序ある交代を意識するべき」と提唱する。
「既にフィリピン人船員の獲得競争の兆候が見られ始めている」
ある船主関係者はこう断言する。
同船主の下には最近になり、現地で待機中のフィリピン人船員から直近の乗船可否についての問い合わせが増えているという。「船員からアプローチしてくることはまれ。恐らく他社からの引き合いもあり、乗る船を精査しているのではないか」(同船主関係者)
船主の方でも船員の雇用(乗船)期間満了の時期を見据え、管理する船団全ての船員を、一挙に入れ替えようと検討する動きもあるという。
フィリピンは世界最大の船員供給国。日本商船隊への配乗で7割超を占め、他の船員国と比べ突出して多い。かつては、バルカーへの配乗が中心だったが、近年はLNG(液化天然ガス)船などでも船長、機関長を輩出している。交代需要が高まる中で、真っ先に候補に挙がる国だ。
フィリピンは現在ロックダウン中。期限を当初4月14日としていたが、同30日に延長した。さらなる延長の可能性もあり、船主間では「解除時期が確定したタイミングで船員獲得競争が本格化する」との見方が強まっている。
競争が激化すれば、賃金を上積みし船員確保に躍起になる船主も現れることが想定される。
別の船主関係者は「そうした事態を放置すれば、他社の船に配乗予定の船員を見境なく引き抜くことにも発展しかねない。長期的には船員費の高騰も招く」と警鐘を鳴らす。その上で、「船主間で秩序ある船員交代を意識するべきだ」と強調する。
また、フィリピン人船員は海外船主による起用も多い。
船舶管理関係者は「特に欧州勢は高給で船員の一本釣りをしてきかねない。過度な競争を阻止するには、海外船主とも足並みをそろえなければならない」と指摘する。
■封鎖解除前に勃発も
フィリピンは4月末まで首都マニラを含むルソン島全域を封鎖しているが、同島にあるニノイ・アキノ国際空港では平時よりは少ないが、国際線は稼働している。
ルソン島の船員は交代地さえ押さえられれば、派遣することは現時点でも可能だ。
長期乗船が続く中で、封鎖解除前でもルソン島内の船員を対象に獲得競争が起こる可能性はある。「ルソン島だけでもフィリピン人船員全体の3分の1程度の規模はある」(船主関係者)
封鎖解除となれば、全てのフィリピン人船員がルソン島へ移動できるようになり、交代可能要員は増え、獲得競争は本格化するとみられる。
ただ、現在、交代地として機能している港はシンガポールや中国の一部に限られる。交代地が絞られた上で獲得競争が起これば、フライトの手配をはじめ、さまざまな混乱が予想される。
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April 17, 2020 at 04:19PM
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