[ロサンゼルス 30日 ロイター] - 新型コロナウイルス危機が終息し、北米のスポーツリーグが試合を再開する時が来たら、ファンはまた喜んでスタジアムを埋め尽くすのか、また、その金銭的な余裕は残っているのだろうか。
新型コロナ感染拡大を受け、米プロバスケットボール協会(NBA)は3月11日にシーズン中断を発表。世界中のスポーツリーグで同様の動きが広がり、東京五輪も延期された。
活動再開後にファンがどう反応するかは、今回の特異な危機がどのような新しい認識をもたらすかにかかっている、と専門家はみる。
2001年9月11日の米同時多発テロでは、状況が落ち着いてリーグが再開すると、愛国心を新たにしたファンがスタンドに詰めかけた。
第2次世界大戦直後の1948年、ロンドンで開かれた五輪は規模が縮小されたが、それでもファンは12年ぶりの五輪を祝い、大会は成功を収めた。
しかし、新型コロナは新種の危機だ。目下、愛国的な行為とは家にいることであり、見ず知らずの他人の隣に座ろうという気持ちが、すぐに戻ってくるとは限らない。
厄介なのは、スポーツの「生観戦」が感染拡大に手を貸す性質を持っていることだ。例えば、2月にイタリアのミラノで開かれたサッカーのチャンピオンズ・リーグの試合は、同国での感染拡大を助長した可能性が高いとされる。
米ホーリー・クロス・カレッジのスポーツ経済専門家、ビクター・マセソン氏は「これまでは、平時に戻ったことをスポーツイベントで盛大にお祝いしたものだった。しかし、今回(の危機後)は隣席の人を確かめる感じになり、ずっとおとなしい雰囲気になるだろう」と話す。
これに対し、ベイカー・ストリート・アドバタイジングのスポーツマーケティング専門家、ボブ・ドーフマン氏は、危機の間に抑え込まれていた、好きなチームを応援したいというファンの情熱の方が勝ると予想。「会えない時間が思いを育てる。世界が平常状態に近くなれば、ファンはこれまでにも増して大きな情熱を注ぐだろう」と予測。
「ライブイベントに参加することの重みが増し、スタジアムやアリーナはさらに大きな熱気に包まれ、ひいきのチームや選手への情熱は高まるだろう」と語った。
<懐が寂しく>
スポーツチームが対応を迫られるもう1つの問題は、経済環境の変化だ。
前週の米失業保険新規申請件数は、過去最多の330万件。遠出する必要があり、ただでさえ金のかかるスポーツ観戦に回せる「お金」は、ぐっと減るだろう。
ドーフマン氏は、チームはファンのニーズにきめ細やかに応える必要が出てくると予想。「リーグや、フランチャイズのオーナーは、より手厚くファンをもてなすようになるだろう。チケット価格や契約料金の引き下げ、駐車料金の無料化あるいは値引き、景品や特別キャンペーンの拡充などだ」と語る。
「このパンデミック(世界的大流行)の経済的余波はしばらく続くかもしれず、ファンの可処分所得の減少は無視できない」と懸念する。
ロサンゼルスとラスベガスで来シーズンにオープン予定の米プロフットボールリーグ(NFL)のスタジアムのような数十億ドル規模の新スタジアムのスポンサー企業は、特に打撃を受ける恐れがある。
<自宅観戦>
スポーツ観戦は、以前からホームビューイングとの競争が激化していた。マセソン氏によると、新型コロナ危機が自宅観戦への移行を加速させるかもしれない。
「リビングルームがスポーツ観戦にあまりにも快適になったことは、スポーツ界にとって長期的な問題を突きつけている。超高精細度の65インチ型テレビが、一家でNFLの試合観戦に1回出かけるのと同じ費用で買える世界になった。それだけに問題だ」と指摘する。
実際、最も人気の高いリーグやフランチャイズは、利益の大半をチケット販売ではなく放映権から得ている。「生観戦からホームシアターへの流れは、今後も続くと考えている」とマセソン氏は話した。
ドーフマン氏は、一部のファンは群衆に混じって観戦することを今後もためらいそうで、リーグやチーム、放送網はホームビューイングの環境をさらに整えていくことになると予想する。
「より高性能のカメラが導入され、視聴方法の選択肢、選手や監督にピンマイクを着けさせて声を拾えるようにすることや、配信の機会、ソーシャルメディアからのアクセス、どれもが増えるだろう。ファンは自宅観戦を好むようになるかもしれないが、その場合は、今まで以上に選手やプレーを身近に感じられる臨場感を求めるだろう」と、ポストコロナの劇的な環境変化について語った。
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April 01, 2020 at 11:39AM
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